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10月29日説教のポイント

新しくも、懐かしい

聖書 申命記第34章

          伝道師 三輪恵愛


モーセの召天が示す「約束の土地を前にして後事を託す」信仰者の姿。

教会暦によれば、今日は「宗教改革記念日」であるとともに、もともと「諸聖人の聖日」として先に天に召された信仰者を覚える日とされます。モーセはイスラエルの人々をエジプトから救い出し、やっと約束の地が見渡せるところまでたどり着きました。ところが5節「主のご命令により」、天に召されることとなります。苦労をしてイスラエルの救いのために尽くしてきましたが、若き指導者ヨシュアの頭に手を置き、後事を託すことになりました。約束の地を目前にして召天するモーセの姿は、信仰を引き継いでいく世々の信仰者の姿を表しているようです。

イエス・キリストを中心とする交わりのなかに働く聖霊

モーセからヨシュアに霊によって引き継がれた信仰は、彼らだけのものではなく、やがてキリストの教会全体のものとなっていきました。聖霊の働きは、目に見えるものではないので、わたしたちにはなかなか実感しにくいものです。この「目に見えないしるし」である霊の働きを、宗教改革者の一人であるジャン・カルヴァンは「Communio cum Christ(キリストとの交わり)」と言い表し、彼の神学の中心となりました。神学というと難しい響きがしますが、こうして教会に集い、キリストの名のもとにわたしたちが交わることが、なによりも聖霊の働きの証しです。しかもこの交わりは、先の信仰者から教会を通して引き継がれてきたものでした。  

懐かしい信仰は聖霊によって新しい教会に引き継がれていく

かの日にモーセがヨシュアに引き継いだように、わたしたちも先に天に召された人たちから、大切なことを託されています。モーセに導かれてきたイスラエルの人々は、ヨシュアに導かれることになりました。「主はわが救い」という意味のヨシュアという名前は、イエス様と同じものです。ですから、わたしたちはいま、救い主イエシュアを先頭にして、新しいイスラエルとして約束の地を目指して歩んでいます。懐かしく思い出されるたくさんの方々も、みなそのようにして、折りの良い日も悪い日も、信仰が引き継がれていくように祈りながら、約束の地を目前にして天に帰られました。聖霊による交わりが、新しい信仰者を起こしながら、懐かしいあの日に起きたことと同じ救いの出来事を起こそうとしています。そこに父と子と聖霊の輝かしい御業が示されていきます。わたしたちも世にある限り、天に帰るまで新しい世代に信仰を引き継いでいこうでいきましょう。

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