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主なる神様は、エッサイの息子ダビデをこの世にもうけ、選び、用いられました。世を去る時が近づいたとき、ダビデは自らの命の目的を、主の言葉によって語る恵みに満たされています。それが本章前半、1~7節の「イスラエルの麗しい歌」です。

この歌には、ダビデが生涯を通して果たした務めが歌い込まれています。①ダビデは主の霊によって神の言を語りました(2,3)。②ダビデは神の言葉に従って治める王の姿を示しました(3)。③ダビデは永遠の契約を結ぶ恵みに与りました(5)。ダビデによって、神の言葉が地上に建て上げられる、王国の原型が示されたのです。

1.「永遠の契約」のために召された勇士たち

 王国の建設は、妨げるものたちとの戦いでもありました。これまでサムエル記を通して読んできたとおりです。それは神と結んだ契約を、断ち切ろうとするものたちとの戦いです(67)。この戦いのために、ダビデのもとには勇士たちが集いました。一人で戦わせることなく、ダビデが語る神の言葉に、それぞれの賜物を持った人々が召し集められます。

 8節以下は、勇士たちの輝かしい武勲が並べられています。ダビデの導きのもと、勇士たちは異邦人を相手に良く戦いました。ダビデがサウルに国を追われた時、彼に従ったものは「困窮している者」「負債のある者」「不満を持つ者」(サム上第22)でもありました。試練のなかにあるダビデを通して、語られる神の言葉は生活に苦しみを負うものたちを、神の国への戦いに召し出したのです。輝かしい武勲を上げた彼らはダビデと試練を共にしました。サウルに追い回され、ペリシテでは敵のなかにあり、アブサロムの反乱でヨルダン川を逃げることもありました。それらの試練を経て、ダビデと共に王国建設の礎として名を連ねます。ほめ讃えられている数々の武勲の陰には、書きつくせない労苦が隠されています。

2.主の霊が宿りても、なお残る肉の弱さ

 勇士たちの武勲によれば、彼らを導く立場にありながら、ダビデには迷いがあったことも隠しません。14節からのベツレヘムの市街戦では、ダビデの不用意な言葉が三勇士たちを死地に送り込んだことを伝えます。「井戸の水を飲ませてくれる者があればよいのに(15)水を汲むだけのために敵中を突破して、ダビデのもとに持ち帰った忠義は褒められるところですが、それはダビデの弱さが表に出たことでもありました。「主よ、わたしはこのようなことを決してすべきではありません。これは命をかけて行った者たちの血そのものです(17)すぐに悔い改めの祈りがつづきます。

「主の霊がわたしのうちに語り、主の言葉はわたしの舌にある(2)といえども、肉の弱さに常に脅かされたダビデ。三勇士の実直な姿が、ダビデの信仰の弱さを顧みる機会を与えることとなりました。

 24節以下の勇士たちの名簿も、ダビデの弱さを隠していません。先頭にアサエルの名前、そして最後にウリヤを置いています。

アサエルは、司令官ヨアブの末の弟でしたが、アブネルとの戦いで命を落としました。それに私怨をもったヨアブともう一人の弟アビシャイは、サウル家との和解を取り持ったアブネルを殺しました。ダビデの導きがときにないがしろにされる出来事でした。

また、ヘト人ウリヤと言えば、あのバト・シェバの夫です。彼は前線にあって見事な働きをしていながら、ダビデとヨアブの邪な策略で命を落とします。神の国を建て上げるために、人の罪による妨げや、悲しい犠牲があったことを、聖書は隠さずに残しています。

.神の言葉に召し出される働き人たち

 名簿に残された一人ひとりは、神の国のために戦った信仰者です。御覧のように、一人ひとり名前とともに命を与えられ、尊い務めを果たしていきました。それぞれの名前に意味があります。 

1.イシュバアル「安息の地に住む」

2.エルアザル「神は守った」

3.シャンマ(ハラリ人) 「心貧しき人」 

4.アビシャイ「わたしの父はエッサイ」 

5.ベナヤ(ヨヤダの子)「ヤハウェは建て上げる」

6.アサエル「神は創造された」

7.エルハナン「神は栄光」

8.シャンマ(ハロド人、別人)「心貧しき人」

9.エリカ「神の拒絶」

10.ヘレツ「戦の備えをする」

11.イラ「立ち上がる人」

12.アビエゼル「わが父は助け」

13.メブナイ「建て上げられるまで」

14.ツァルモン「山の陰(パレスチナの山の名前)

15.マフライ「敏捷に」

16.ヘレブ「ふくよかな」

17.イタイ「親しみやすい」

18.ベナヤ(ピルアトン人)「ヤハウェは建て上げる」

19.ヒダイ「ヤハウェの威厳」

20.アビ・アルボン「父の逞しさ」

21.アズマベト「死の強さ」

22.エルヤフバ「神は隠れる」

23.ベネヤシュン「眠りの子」

24.ヨナタン「主は与えたもう」

25.シャンマ(ハラリ人、別人)「心貧しき人」

26.アヒアム「母の兄弟」

27.エリフェレト「神は解き放つ」

28.エリアム「神は親しい家族」

29.ヘツライ「家に落ち着く」

30.パアライ「広く開かれる」

31.イグアル「彼は執り成す」

32.バニ「わたしは建てる」

33.ツェレク「吐く」

34.ナフライ「荒い鼻息」

35.イラ(イエテル人)「立ち上がる人」

36.ガレブ「(エルサレムの丘の名前から)

37.ウリヤ「ヤハウェの炎」

ダビデとともに働いた人たちは、それぞれの生活の場所がある人たち。そこから神の言葉に召し出された人たちでした。なかには異邦人もいます。

イエス・キリストは十二人の弟子たちを、それぞれの生活の場所から召し出しました。そのとき以来、永遠の契約におかれるアブラハムの子孫を、神の言葉によって新しく創造されています。「神と共にあってわたしの家は確かに立つ」、岩のうえにたつ確かな教会を建て上げられました。

神の永遠の契約(5)により、主ご自身は霊によって言葉を語り、群れを建て上げます。「わたしの救い、わたしの喜びをすべて神は芽生えさせてくださる(5)この基は、主の霊が「わたしの内」すなわち肉をとられたことからはじまりました。今、新しいイスラエルと言われる教会は、クリスマスに備えています。神の言葉が肉を取られた日です。教会は今、「若草を萌えださせる朝の光」を待ち望んでいます。

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