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2月10日説教音声とポイント

「生け捕りの漁師たち」

聖書 ルカによる福音書第51-11 

伝道師 三輪恵愛

1.弟子の筆頭シモン・ペトロの選びと招きは「特別扱い」なのか?

カトリックは、ローマ法王が弟子の筆頭シモン・ペトロの系統であると主張します。現法王フランシスコは266代目。この伝統への賛否はともかく、シモン・ペトロは、イエス様の弟子としての大切な姿を遺しました。今日のみ言葉においても、たしかにシモンがもっぱらイエス様と対話をしています。彼は、他の弟子に比べて、特別に選ばれ、招きを受けているのでしょうか。

2.イエス・キリストの神の言葉は御業への参与へ導きはじめる

 神の言葉を求めて押し寄せる群衆に向かって、イエス様は少し岸から離れたところから語られました。頼まれたシモンはそばでイエス様の説教を耳にしていたはずです。語り終えたイエス様は、さらに「沖に漕ぎ出して」漁をするように導いています。漁師のペトロにしてみれば、まったく見込みのないことですが、「先生」と呼び、語られる言葉に一応の敬意を払って「お言葉ですから」と沖へ漕ぎ出したのでした。するとたちまち大漁となり「網が破れる」「舟が沈む」、漁師としての常識を覆されたのです。これまでの古いあり方を打ち破り、命に迫るような仕方で具現化するイエス様のみ言葉は、シモン・ペトロに「主よ」と呼ばせ、自ら「罪深い」と悔い改めさせ、ひれ伏す人にしたのです。

3.ペトロと漁師たちを捕らえた言葉は、押し寄せる群衆への語りかけから

キリストが語る神の言葉は、ペトロを選び、少しずつ御業に招き、関わらせ、ついには生き方をまったく新しくさせるほどの力をお持ちでした。その方が言われるのです。「恐れることはない。今から後、あなたは人間をとる漁師になる」初めは群衆に語りかけていた言葉が、主の御用に少しずつ招き、出来るところから従っているうちに、命のあり方を揺さぶる出来事で、主のみ前にひれ伏す人にする。シモンは直接語りますが、周囲の漁師たちも「お言葉ですから」と従ったところ、恐れをもたされ、驚き、ひれ伏すシモンの姿に、同じく「すべてを捨ててイエスに従う」弟子となったのでした。そしてシモンへの招きもまた、神の言葉を求めて押し寄せた群衆がいてこそ、語られたものなのです。

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